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LINEマーケティング戦略|セグメント設計・配信計画・KPI

ブロックされないLINEマーケティングの設計方法。手持ちのデータでセグメントを作り、配信カレンダーを組み、メッセージを最適化して、LINE公式アカウントの指標で効果を測ります。

LineBot.pro Team· 更新 11 分で読めます
LINEマーケティング戦略|セグメント設計・配信計画・KPI

#配信ボタンの前に目標を決める

LINEマーケティング戦略とは、「誰に・どのメッセージを・いつ送り・何で評価するか」を決めることです。実務では、月ごとに目標を1つに絞り、LINE公式アカウントで実際に指定できるセグメント(属性・オーディエンス・チャットタグ)に友だちを分け、季節の配信カレンダーに沿って予約し、配信頻度を抑え、管理画面の分析で開封・クリック・ブロックを確認します。

配信は1人に届くごとに1通としてカウントされ、関係のないメッセージはブロックのきっかけになります。戦略の目的は送る数を増やすことではなく、少ない通数で成果を上げることです。

目標主なKPIよく使うメッセージ
再来店(飲食店・美容サロン・クリニック)予約リンクのクリック、LINE経由と記録した予約数月替わりの特典、次回予約のリマインド
EC売上商品ページへのクリック、LINEのUTMが付いた注文再入荷のお知らせ、給料日・ボーナス時期のセール
見込み客の獲得(自動車・不動産・教育)問い合わせチャット数、フォーム送信数試乗会・見学会の案内
定型的な問い合わせの削減リッチメニューと応答メッセージで解決した質問営業時間・配送・ルール変更のお知らせ

月ごとに1つの主目標を決め、それに沿った配信を2〜4回行いましょう。配信用の画像作成と予約配信は、LINE配信ツールでAIを使って行えます(全友だち、またはユーザーIDのリストに配信)。配信の手順や通数の数え方といった実務はLINEの一斉配信のやり方で解説しているので、本記事では戦略に絞ります。

#LINE公式アカウントで実際にできるセグメント設計

管理画面で配信先を絞る方法は3つあり、いずれも条件があります。

方法使うデータ条件・上限(2026年10月時点)
属性(フィルター)性別・年齢・地域など。LINEの利用動向から推定した「みなし属性」ターゲットリーチ100人以上。絞り込み後の推計対象も50人以上
オーディエンスメッセージクリック、メッセージインプレッション、リッチメニュークリック、リッチメニューインプレッション、友だち追加経路、チャットタグ、予約、ユーザーIDアップロード、ウェブトラフィック多くのタイプは50人以上で配信に利用可能。作成から180日有効(チャットタグとウェブトラフィックを除く)
過去の配信過去に「絞り込み」で配信したメッセージの配信対象認証済アカウントのみ。配信完了から2週間以内

1通のメッセージにはオーディエンスを10個まで設定でき、それぞれ「含める」「除外する」を選べます。オーディエンスは[データ管理]>[オーディエンス]から作成します。出典:LINEヤフー for Business マニュアルのオーディエンス、絞り込み配信について

属性で絞り込む前に知っておきたいこと:

  • ターゲットリーチは友だち数ではありません:性別・年齢・地域で配信対象にできる友だちの数で、LINEを利用中かつ属性の推定精度が高い人だけが含まれます(Messaging APIリファレンス)。友だちが少ないうちは属性で絞り込めないこともあります。
  • 属性は推定値です:毎日推定・更新されますが、絞り込みには概ね3日前の情報が使われ、実際の属性と異なる場合があります。

#中小企業が実際に運用できる5つのセグメント

セグメント管理画面での作り方送る内容
新しい友だちオーディエンス「友だち追加経路」(90日以内)、またはステップ配信初回特典、リッチメニューの使い方
最近の特典をクリックした人オーディエンス「メッセージクリック」(配信から60日以内のメッセージが対象)フォローアップ、終了前のリマインド
開封したがクリックしていない人「メッセージインプレッション」を含め、「メッセージクリック」を除外切り口を変えた訴求、より強い特典
常連・会員チャットタグ先行案内、会員価格
店舗の近くに住む人属性「地域」店舗イベント、エリア限定の特典

自社データも活用しましょう:会話中に「価格を質問」「予約済み」「法人」などのチャットタグを付けておけば、あとからオーディエンスにできます。開発者は、自社チャネルがMessaging APIで取得したユーザーIDをアップロードすることも可能です。他で集めたリストは一致せず、個人情報保護の観点からも使うべきではありません。顧客データの整理はLINEで顧客管理(CRM)を始めるガイドが参考になります。

#日本向けの配信カレンダー

1年分を1枚の表にまとめ、各月にメインのキャンペーンを1つ、補助的なメッセージを1つ割り当てます。

月主な商機配信アイデア
1月正月・初売り、成人の日福袋・初売りの告知、年始の営業日案内
2月バレンタインギフト提案、予約受付
3月ホワイトデー、卒業・新生活お返しギフト、新生活応援
4月新生活、ゴールデンウィーク前GWの営業日案内、予約受付
5月ゴールデンウィーク、母の日(第2日曜)母の日ギフト
6月父の日(第3日曜)、梅雨、夏のボーナス雨の日特典、父の日ギフト
7月お中元、夏休み夏季限定メニュー、お中元の受付
8月お盆休み夏季休業の案内、帰省需要
9月敬老の日、シルバーウィーク(年による)敬老の日ギフト、連休企画
10月ハロウィン季節限定商品
11月いい夫婦の日(22日)、ブラックフライデーセール告知
12月クリスマス、年末商戦、お歳暮、冬のボーナス年末年始の営業日案内、ギフト

これに自社の記念日、新商品の発売日、季節商品、決算セールなどを加え、毎月の給料日(25日払いの会社が多い)前後のタイミングも押さえておきます。

運用の流れ:

  1. 上の表で1年の大きな山を固める
  2. 各月の「目標・セグメント・オファー」を1行で書く
  3. 確定前に通数を計算する(後述の予算の章を参照)
  4. 画像と文面は2週間前に準備し、慌てて配信しない
  5. 配信後は開封・クリック・ブロック・売上を1行でメモする

#段階別メッセージ:歓迎・フォロー・掘り起こし

日付ではなく、友だちの行動をきっかけに送るべきメッセージもあります。基本は管理画面の機能で対応できます。

段階管理画面の機能通数
友だち追加の直後あいさつメッセージ消費しない
追加から数日〜数週間ステップ配信消費する
質問が来た応答メッセージで即答し、チャットタグを付ける消費しない
特典をクリックしたオーディエンス「メッセージクリック」へ再配信消費する
反応がなくなった絞ったセグメントに一度だけ掘り起こしの特典を送る消費する

ステップ配信は、友だち追加したユーザーに、あらかじめ用意した内容・タイミング・期間で自動送信する機能です。友だち追加経路、追加からの日数、属性で分岐でき、「新規友だちのフォローアップ」「再来店の促進」などのテンプレートも用意されています。配信されたメッセージは課金対象としてカウントされます(ステップ配信のマニュアル)。流れは2〜3通の役に立つ内容に絞りましょう。全員に長いシナリオを送るのは、ブロックを増やす近道です。

#CRMなしでできるパーソナライズ

  • 名前よりもセグメントで出し分ける:効果が出やすいのは、近くの店舗、クリックした商品、予約したサービスなど、グループごとに内容を変えることです。
  • 表示名の差し込みを使う:あいさつメッセージと応答メッセージでは「友だちの表示名」を差し込めます({Nickname})。
  • 言語を合わせる:インバウンドのお客様が多い店舗なら、リッチメニューに「English」ボタンを置き、英語の応答を返すようにします。
  • タイミングを合わせる:ランチの特典は昼前、週末の特典は木曜か金曜、予約のリマインドは前日に。そのうえで自社の数字で確かめます。
  • トーンを統一する:言葉遣い、署名、画像のテイストをそろえます。LineBot.proでは、保存したブランドプロフィール(トーン、色、ルール)がすべての生成に反映されます。

#配信頻度とブロック率の管理

[分析]>[友だち]では、友だち追加、ブロック、ターゲットリーチの推移を確認できます。配信頻度の判断には、次の2つの数字が役立ちます。

  • ブロック率=ブロック数÷友だち数:LINEの友だち数は、その後ブロックした人も含めて数えるため、失った友だちの割合がわかります。月次で追いましょう。
  • 配信ごとのブロック数:配信後48時間のブロック数を普段の日と比べます。急増したら、内容・配信先・タイミングのどれかが合っていません。

費用をかけずにできる頻度のルール:

  1. まずは月2〜4回の計画配信から始め、数字を見てから変える
  2. 同じ特典を同じ人に二度送らない。クリックした人にだけ追いかける
  3. 絞り込みで通数を減らす。クリックした1,000人への配信は、8,000人全員への配信の8分の1の通数で済みます
  4. キリの良い時間を避ける。00:00や12:00などの予約配信は混雑で遅れることがあり、12:11のようにずらすのが対策になるとマニュアルにあります(メッセージ配信のマニュアル)
  5. 通数に余裕がないときは「配信メッセージ数の上限を指定」を使う。対象者からランダムに配信されます(属性での絞り込み時は50通以下の指定は不可)。「一部のターゲットへの配信を許可」をオフにすると、残り通数を超える配信はエラーになります

#管理画面で追えるKPI

[分析]>[メッセージ配信]で確認できる主な指標です(分析 - メッセージ配信)。

指標LINEの定義判断に使うこと
配信メッセージが送信された人数リーチと通数の消費
開封いずれかの吹き出しが100%表示された人数(重複なし)配信タイミング、トークリストでの見え方
クリックユーザーメッセージ内のいずれかのURLをクリックした人数オファーとボタンの訴求力
再生開始・再生完了ユーザー動画・音声の再生を開始/最後まで見た人数動画クリエイティブ
コンバージョンユーザー・コンバージョン率リンクのクリック後に発生したコンバージョン(計測タグまたはLINE Tagが必要)売上への貢献
インプレッション・クリック・クリック率吹き出しごとの表示回数とクリック回数長いメッセージや複数吹き出しの比較

各指標は配信から14日間集計され、結果が20未満の場合は「0」や「ー」と表示されます。2025年3月1日以降に配信したメッセージは、開封やクリックをしたユーザー数をセグメント別に確認でき、CSVでのダウンロードも可能です。さらに[キャンペーン]機能で複数のメッセージをまとめて集計でき、その画面では開封率(開封÷配信)とクリック率(クリック÷開封)が表示されます(キャンペーンのマニュアル)。

リンクにはUTMパラメーター(例:?utm_source=line&utm_medium=broadcast&utm_campaign=gw)を付け、どのツールから配信してもアクセス解析でLINE経由の売上を追えるようにしておきます。なお、LineBot.proのキャンペーン画面に表示されるのは配信ステータス、友だち数、残り通数で、開封やクリックの数値はありません。LINEの分析が必要な配信は管理画面から送り、画像だけLineBot.proで作ってアップロードする使い方ができます。

#効果検証の進め方

  • 条件をそろえて比べる:画像、見出し、特典、ボタンの文言、配信時間のうち、変えるのは1つだけ。同じ曜日・同じ時間帯の配信同士を比べます。
  • ランダムな一部に先に送る:「配信メッセージ数の上限を指定」を使えば対象からランダムに配信されるため、新しいアイデアを全員に送る前に小さく試せます。
  • 送り分けの重複を防ぐ:認証済アカウントなら、1本目を「絞り込み」で配信し、2本目の配信時に「過去の配信」で1本目の配信対象を除外できます(配信完了から2週間以内)。
  • 開封よりクリックで判断する:開封は時間帯や通知に左右されますが、クリックはオファーへの関心を示します。
  • 記録を残す:日付、セグメント、変えた要素、配信、開封、クリックユーザー、ブロック、売上。数百人規模で数クリックの差は誤差の範囲なので、方針を変える前に同じテストを繰り返しましょう。

#通数から考える予算

月間通数=(配信人数×配信回数)の合計です。以下は仮の数字による試算で、料金は税別・2026年10月時点の公式料金ページによります。

配信計画の例月間通数合うプラン月額
友だち1,800人:全員に2回+600人に絞り込み1回4,200通ライトプラン(5,000通)5,000円
友だち3,000人:全員に4回12,000通スタンダードプラン(30,000通)15,000円
友だち3,000人:全員に1回+600人に絞り込み3回4,800通ライトプラン(5,000通)5,000円

下の2行は同じアカウントです。関心の高い600人に絞って送るだけで、月10,000円の差が出ます。コミュニケーションプランとライトプランは追加メッセージを送れないため、上限を超えそうならプラン変更が必要です。スタンダードプランの追加メッセージは従量課金です。タイ・台湾を含む料金の比較はLINE公式アカウントの料金ガイドをご覧ください。

#LineBot.proでできること

LineBot.proは、この計画のうち「制作」と「配信」を担います。

  • AIでキャンペーン画像を作成:告知内容を入力すると、画像・見出し・本文・ボタンを備えたFlexのリッチメッセージ(8クレジット)や、LINE向けサイズのバナー(8クレジット)を生成します。「AIスタジオ」ではワンクリックで、横長バナー、リッチメッセージ、3ボタンのコンパクトなリッチメニューをセットで作成でき、保存したブランドプロフィールが反映されます。詳しくはリッチメッセージ作成ツール(AI)へ。
  • キャンペーン画面から配信・予約:チャネル情報でLINE公式アカウントを接続し、プロンプトからメッセージを作ってプレビューしたら、全友だち、または貼り付けたLINEユーザーIDのリストへ、すぐに、または日時指定で配信します。配信にクレジットは不要で(LINEの月間通数は適用)、各キャンペーンで配信ステータス、友だち数、残り通数を確認できます。
  • 対応していないこと:開封・クリックの分析、タグによるセグメント、ステップ配信のようなシナリオ、ABテスト。これらは前述のとおり管理画面の絞り込みと分析を使ってください。

LineBot.proで次のキャンペーンを準備する。新規登録でクレジット50を無料で付与し、カード登録は不要です。その後は月額契約なしの買い切りクレジットパックです(料金)。

#よくある質問

Q: LINEの配信頻度はどれくらいが適切ですか?

LINEが決めた基準はありません。その月の目標に沿った計画配信を月2〜4回から始め、配信後48時間のブロック数を毎回確認しましょう。ブロックが増えたら配信先を絞るか回数を減らし、クリックが落ちていなければもう1回増やして試します。

Q: ターゲットリーチとは何ですか?

性別・年齢・地域で配信対象にできる友だちの数です。LINEを利用中で、属性の推定精度が高い人だけが含まれるため、友だち数より少なくなります。属性で絞り込むには100人以上必要です。

Q: 一部の友だちだけにメッセージを送れますか?

送れます。属性(性別・年齢・地域など)で絞り込むか、オーディエンス(過去の配信をクリック・開封した人、リッチメニューをタップした人、友だち追加経路、チャットタグなど)を指定します。多くのオーディエンスは50人以上で利用でき、絞り込み配信も通数にカウントされます。

Q: LINEマーケティングで見るべきKPIは何ですか?

配信ごとのクリックユーザー数、配信後のブロック数、UTMで追える売上や予約です。開封は配信タイミングの判断に役立ちます。友だち数の増加は、その友だちがブロックせずに残ってこそ意味があります。

Q: 複数の配信をまとめて効果測定できますか?

できます。管理画面の[キャンペーン]機能で任意のキャンペーンを作り、メッセージ作成時に設定すると、キャンペーン単位で配信・開封・クリックなどを集計できます。季節の施策ごとに作っておくと振り返りが楽になります。


次のステップ:

LineBot.proについて

LineBot.proは、LINE公式アカウント向けのAIツールです。リッチメニュー、リッチメッセージ、バナーの作成、一斉配信、キーワードによる自動応答に対応しています。本記事はLINE Messaging APIの実務経験をもとに、当チームが執筆しています。

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