LINE拡張ツール比較:Lステップ・Liny・エルメの料金と機能
Lステップ、Liny、L Message(エルメ)、プロラインフリーを、各社公式サイトの料金(2026年10月時点)で比較。LINE公式アカウントの標準機能でどこまでできるか、タイ・台湾の選択肢、LineBot.proが向いている用途もまとめました。

#LINE拡張ツールとは
LINE拡張ツールとは、Messaging API経由でLINE公式アカウントに接続し、LINE Official Account Managerにはない、または限られているマーケティング機能を追加する外部サービスです。友だちごとのタグ付け、条件分岐するステップ配信、人によって切り替わるリッチメニュー、フォーム、予約・決済、友だち追加の流入経路分析などが代表的です。よく比較されるのはLステップ、Liny、L Message(エルメ)、プロラインフリーです。
比較の前に知っておきたいことが2つあります。
- LINEの料金は別にかかります。 どのツールも自社の公式アカウント上で動くため、ツールの料金に加えてLINEの月額プランとメッセージ料金を支払います。Lステップの料金ページにも明記されています。
- Webhookはツールが使います。 拡張ツールはチャネルのWebhookでアカウントのイベントを受け取りますが、Messaging APIのチャネルに設定できるWebhook URLは1つです。自動応答を任せるツールは1つに決める必要があります。
まだアカウントがない場合は、LINE公式アカウントの作り方から始めてください。
#LINE公式アカウントの標準機能でできること
ツールにお金を払う前に確認しましょう。2026年10月時点の情報です。
- ステップ配信(日本):LINE公式アカウントには2021年2月からステップ配信があります。友だち追加をきっかけに、友だちになってからの日数や追加経路を条件として自動配信でき、みなし属性で分岐もできます(LINEヤフー for Business)。
- 絞り込み配信:属性での絞り込みとオーディエンス(クリック・インプレッションのリターゲティング、ユーザーIDアップロード、チャットタグ)はLINE Official Account Managerの標準機能です。条件はメッセージ配信ガイドで解説しています。
- 登録したQ&AからAIが回答(日本):2025年11月から「AIチャットボット(β)」が使えます。質問を読み取り、登録したQ&Aから最適な回答を選んで返信します。実際の応答には月額3,000円(税別)の「チャットProオプション」が必要で、Web版の管理画面からのみ設定でき、グループトークには返信しません(LINEヤフーのプレスリリース、マニュアル)。
- 国ごとの追加機能:タイにはポイント・会員証の「MyCustomer | CRM」があり、フリーとベーシックでは月369バーツ+VAT、プロでは料金に含まれます(LINE for Business)。台湾では2026年11月1日からの新料金で、中用量・高用量プランに自動タグ付けなどのモジュールを含む「OA PLUS」への無料アップグレードが付きます(LINE Biz-Solutions)。
これで足りるなら、拡張ツールは不要かもしれません。
#料金・機能の比較表(2026年10月時点)
料金は各社公式ページで2026年10月に確認したものです。改定されることがあるため、申し込み前に必ず公式サイトをご確認ください。LINEの料金は別途かかります。
| ツール | 月額料金 | 無料プラン | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| Lステップ | 0円/5,000円/21,780円/32,780円(税込、配信数の目安200/5,000/30,000/50,000通) | あり(Lステップ初回利用の方のみ、1社1アカウント) | ステップ配信、セグメント配信、タグ。属性・行動別のリッチメニューはスタンダード以上、流入経路分析はプロ以上 |
| Liny | 非公開(問い合わせ後に提案、請求書払い) | 公表なし | 顧客データの一元管理、セグメント配信、分析、個別開発・外部連携。自治体・中央省庁向けプランあり |
| L Message(エルメ) | 0円/10,780円/33,000円(税込) | あり(エルメからの配信は月1,000通まで、機能制限あり) | 全プランでステップ配信、予約管理、Stripe・UnivaPayでのカード決済 |
| プロラインフリー | 確認できず | 確認できず | 2026年10月時点で公式サイトを確認できず(後述) |
| LINE公式アカウント(標準) | 0円/5,000円/15,000円(税別) | コミュニケーションプラン | ステップ配信、オーディエンス、チャットタグ。AIチャットボット(β)は月3,000円のチャットProオプション |
| LineBot.pro | 月額なし(買い切りのクレジットパック) | 新規登録で50クレジット | AIでリッチメニュー・リッチメッセージ・バナーを生成、配信、キーワード応答。ステップ配信・タグ・セグメントはなし |
出典:Lステップ、Liny、L Message、LINE公式アカウントの料金プラン、LineBot.proの料金
#Lステップ
Lステップは、日本で最も知名度の高いLINE拡張ツールです。現在の公式サイトでは運営会社がソーシャルデータバンク株式会社(旧:株式会社Maneql)と表記されています。2026年4月、Linyを提供するソーシャルデータバンクが株式会社Maneql、株式会社アローリンクと経営統合し、Lステップの料金ページでもLinyが最上位のエンタープライズ向けプランとして案内されています。
料金プラン(税込、2026年10月時点、公式の料金ページ):
| プラン | 月額 | 月間配信数の目安 |
|---|---|---|
| フリー | 0円 | 約200通 |
| スタート | 5,000円 | 約5,000通 |
| スタンダード | 21,780円 | 約30,000通 |
| プロ | 32,780円 | 約50,000通 |
- 初期費用は0円です。有料プランは新規契約の場合、1か月の無料お試し期間があります。
- フリープランはLステップを初めて使う方限定で1社1アカウントまで、有料プランからフリープランへは戻せません。
- 10万〜100万通の大量送信プランは別ページで案内されています。
プラン別の機能(料金ページより): シナリオ(ステップ)配信、リマインダ配信、セグメント配信、自動応答、タグ、1:1チャットは全プラン(フリーは上限あり)。L-Flexはスタート以上、ユーザー属性や行動履歴に応じたリッチメニューの出し分けとリッチメニューテンプレートはスタンダード以上、流入経路分析はプロ以上です。
注意点: 設計の自由度が高いぶん、構築には計画が必要です。そのため、Lステップに詳しいコンサルタントや構築代行会社に依頼する事業者も多くいます。
向いている事業者: タグや条件分岐を使ったファネルを本格的に運用したい事業者。
#Liny
Linyは、ソーシャルデータバンクが提供する大規模運用向けのLINEマーケティング・顧客データ基盤です。公式サイトでは、顧客データの一元管理、セグメント配信、分析、業務効率化、Salesforceや基幹システムとの連携を含む個別開発が紹介され、自治体・中央省庁向けプランや官公庁での導入実績も掲げられています(Liny)。
- 料金: 公開されていません。問い合わせ後にプランが提案され、支払いは請求書払い(年払いまたは月払い)です。FAQによると、解約は初回支払いから1年後から可能です。
- Lステップの料金ページでは、Linyを「Lステップの全機能に加え、個別開発・専任サポート・請求書払いなどを備えたプラン」と説明しています。
向いている組織: 大企業、複数人で運用する体制、自治体・官公庁。
#L Message(エルメ)
L Message(通称エルメ)は、無料プランでもできることが多く、個人事業主や小規模事業者に人気のツールです。
料金プラン(税込、2026年10月時点、公式サイト): フリー0円、スタンダード10,780円、プロ33,000円。初期費用はなく、契約期間の縛りもありません。
- フリープランは、エルメからの配信が月1,000通まで。リッチメニュー2つ、フォーム3つなどの制限があります。有料プランではエルメ側の配信数上限がなくなりますが、LINE公式アカウントの通数上限は適用されます。
- ステップ配信はフリーを含む全プランで使えます。
- 予約管理(レッスン、サロン、イベント)と、StripeまたはUnivaPayによるカード決済も全プランで使えます。ただし、イベント予約での決済には有料プランが必要です。
向いている事業者: ステップ配信、予約、決済をまとめて低コストで使いたい小規模なサービス業。
#プロラインフリー
プロラインフリーは、比較記事でよく名前が挙がるツールです。ただし2026年10月時点で、私たちは公式サイトを確認できませんでした。以前から使われていたドメインpro-line.jpは無関係の空のブログになっており、公式の料金ページも見つかりませんでした。そのため、料金や機能は掲載していません。
検討している場合は、公式アカウントを接続する前に、サービスが提供中か、無料プランで何ができるか、どの会社が運営しているかを提供元に確認してください。どの拡張ツールでも、接続するとチャネルの認証情報と友だちからのメッセージをツールに預けることになります。
#LineBot.pro:拡張ツールとは別のタイプ
LineBot.proは、Lステップのような拡張ツールではありません。AIでLINE用の素材を作るツールに、シンプルな配信とキーワード応答を組み合わせたもので、画像づくりに時間を取られているチーム向けです。
できること:
- AIでの素材生成:リッチメニューの画像とJSON(ボタン1〜6個)が10クレジット。リッチメニューの設定はアプリからは行わないため、LINE Official Account Managerでご自身でアップロードします。リッチメッセージ(1200 × 675の画像、見出し、本文、ボタン1つのフレックスメッセージ)は8クレジット。LINEのカバー画像を含む6サイズのバナーは8クレジット。生成に失敗した場合はクレジットを返却します。
- キャンペーン:AIが作ったフレックスメッセージを、友だち全員または貼り付けたユーザーIDのリストに、即時または予約で送信。送信は0クレジットで、LINEの通数は消費します。
- キーワード応答ボット:1〜8個の用件と、用件ごとに1〜15個のキーワード。各用件に承認済みのリッチメッセージのカードで返信します。キーワードに当てはまらないメッセージをAIが読んで用件を選ぶ機能も使えます(確認したメッセージ1通につき1クレジット、1日の上限を設定可能)。AIは回答文を書かず、登録した用件から選ぶだけです。有人対応キーワードで、そのお客さまへのボットの返信を止められます。1対1トークのみ対応です。
- 管理画面は4言語:英語、タイ語、日本語、繁体字中国語。
できないこと: ステップ配信、タグやセグメント、人によって切り替わるリッチメニュー、フォーム、予約、決済、開封・クリックの分析。
拡張ツールとの併用: 生成機能はどのツールとも併用できます。PNGとJSONをダウンロードして、普段使っている管理画面にアップロードすればよいからです。自動応答は、LineBot.proのボットか拡張ツールのどちらか一方にしてください。どちらもチャネルのWebhookを使います。
新規登録で50クレジットを無料でお渡しします(カード登録不要)。その後は買い切りのクレジットパックで、月額料金も有効期限もありません。
#タイ・台湾で使われているツール
日本の拡張ツールは日本語で運用するチーム向けです。タイや台湾でアカウントを運用する場合は、別のツールが比較対象になります。
- LINE・Facebook・Instagramの共通受信箱とチャットボット:タイで使われているZwiz.ai、Zaapi、ReadyPlanet R-ChatCenter。
- 大手ブランド向けのデータ活用型マーケティング:台湾発でAIセグメントや自動ジャーニーを備えたCrescendo Lab(漸強實驗室)のMAAC、年契約の複数チャネル受信箱Omnichat。どちらもデモ後の見積もりです。
各社の公式サイトの料金をまとめたタイのLINE公式アカウントツール比較もあわせてご覧ください。
#選び方
- まず公式アカウントの標準機能から:日本ではステップ配信、オーディエンス、チャットタグ、AIチャットボット(β)がすでに使えます。足りない部分だけツールで補いましょう。
- タグ、条件分岐、人ごとのリッチメニューが必要:Lステップ(属性別のリッチメニューはスタンダード以上)。
- ステップ配信と予約・決済を低予算でまとめたい:L Message(エルメ)。
- 大企業、複数人運用、個別の連携開発、自治体:Liny。
- リッチメニュー画像や配信カードの制作時間を減らしたい、または日本語以外で運用するチーム:LineBot.pro。単独でも、上のツールと併用しても使えます。
- 費用は2つ合わせて考える:ツールの料金+LINEの月額プランとメッセージ料金。LINE側はLINE公式アカウントの料金ガイドで確認できます。
#よくある質問
Q: Lステップとは何ですか?
Lステップは、日本で最も知名度の高いLINE拡張ツールです。Messaging API経由でLINE公式アカウントに接続し、ステップ配信、セグメント配信、タグ、人ごとのリッチメニュー、流入経路分析などを追加します。
Q: Lステップの料金はいくらですか?
2026年10月時点(税込)で、フリー0円(配信数の目安約200通、初回利用の方のみ)、スタート5,000円、スタンダード21,780円、プロ32,780円です。初期費用はかかりません。LINE公式アカウントの料金は別途かかります。
Q: 無料で使えるLINE拡張ツールはありますか?
制限付きであります。Lステップには初めての方向けのフリープランがあり、L Messageのフリープランは月1,000通まで配信できます。日本ではLINE公式アカウントの無料プランでもステップ配信が使えます。LineBot.proは新規登録で50クレジットを無料でお渡ししますが、拡張ツールとは別のタイプです。
Q: LステップとLinyの違いは何ですか?
現在はどちらもソーシャルデータバンクのサービスです。Lステップは料金を公開している中小規模向けのツール、Linyは個別開発・専任サポート・請求書払いに対応したエンタープライズ向けで、料金は問い合わせ制です。
Q: LineBot.proはLステップの代わりになりますか?
なりません。LineBot.proにはステップ配信、タグ、セグメントがありません。AIでリッチメニュー、リッチメッセージ、バナーを作り、配信とキーワード応答ができるツールです。作った素材をLステップやLINE Official Account Managerで使うこともできます。
Q: 拡張ツールを使ってもLINEへの支払いは必要ですか?
必要です。ツールの料金と、LINEの月額プラン・メッセージ料金は別々に請求され、ツールから送ったメッセージもLINEの通数にカウントされます。
次のステップ:
- LINE側のプランはLINE公式アカウントの料金ガイドで比較する
- 標準機能でどこまで絞り込めるかをメッセージ配信ガイドで確認する
- 次のリッチメニューをAIで作ってみる(新規登録で50クレジット無料)
LineBot.proについて
LineBot.proは、LINE公式アカウント向けのAIツールです。リッチメニュー、リッチメッセージ、バナーの作成、一斉配信、キーワードによる自動応答に対応しています。本記事はLINE Messaging APIの実務経験をもとに、当チームが執筆しています。
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